ある探偵


久し振りに暗智狐五郎の探偵事務所に行った。

千駄木の屋敷に住むネクラな探偵だ。

この屋敷というのがとんでもなく大きい。狐五郎の祖父はアンチ製薬の創業者で、父親もそれを継いで拡大したが、一番信頼していた役員に裏切られる形で、大手製薬会社に吸収された。

業績の良い会社だったため、老後を悠々自適に暮らせるだけの金は手元に残ったが、会社を手放した翌年に両親は事故死。一人息子の狐五郎はそこそこの遺産と不労所得と大きな屋敷と人間不信を引き継いだ。

ここで待っていろと通された部屋が、壁一面にお面のある部屋だった。なんとも、様々な種類があるものだ。



画:pandania氏


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